歯周病の主な症状とは?
初期の予防に役立つ進行過程についてもご紹介

歯周病とは、いったいどのような病気なのでしょうか?

朝起きたときに、口の中がネバネバすることや、歯肉が赤く腫れて歯ブラシをした時に出血するような症状はありませんか?

その症状、歯周病の初期症状かもしれません…。

今回は、歯周病について何が原因でどのように進行していくのか、初期予防の大切さについて解説させていただきます。

歯周病とは?

歯周病は歯を失う2大原因の一つで、その原因の一つのむし歯よりも、歯を失う割合が高くなっています。

歯周病はひどくなると、歯を支える骨を溶かして歯が抜けてしまう疾患です。

細菌の感染によって気づかない間にゆっくりと進行していき、30代以上では、3人に2人の歯周組織に歯周病の所見が見られ、年代が上がるに従い、歯周病の症状が進行した人の割合が増え、対象となる歯が無くなってしまう70代ごろまでその傾向は続きます。

また、歯周病は口の中だけの病気ではなく、歯周病菌や菌の出す毒素が血流に乗って心臓などに運ばれて、全身疾患を引き起こす恐れがあることもわかってきました。

歯周病の原因について

歯周病は、歯の表面につく歯垢(プラーク)の中の細菌が原因で歯肉に炎症を引き起こし、その炎症がどんどんひどくなると、歯を支えている顎の骨まで溶かしてしまいます。

骨が溶けてしまうと、歯はグラグラ揺れ、いずれは歯が抜け落ちてしまうのです。

この歯垢(プラーク)は、歯周病を引き起こす原因だけでなく、むし歯の原因にもなります。

歯垢(プラーク)は、歯が十分に磨けていないとどんどん繁殖します。

歯茎が赤く腫れたり出血したりするのは、歯周病菌による毒素が原因で歯肉が炎症を起こしているからです。

歯垢(プラーク)を放っておくと硬くなり、やがて歯石へと変わります。

この歯石の中や周りに歯周病菌が入り込み、歯周病をどんどん進行させる毒素を出し続けます。

歯石になってしまうと、歯ブラシでは除去できないので歯科医院でクリーニングしてもらわなければなりません。

歯周病の主な症状について

歯周病には以下のような症状がみられます。

・口臭が気になる

・朝起きた時に口の中がネバネバする

・歯磨きをした時に血が出る

・歯茎が赤く腫れてきている

・歯肉が下がり、歯が長く見えるようになった気がする

・歯肉から膿がでる

・歯がグラグラ揺れているような気がする

・歯が浮いているような気がする

・歯と歯の間にものが詰まりやすくなった

歯周病の進行過程について

歯周病は大きく分けると2つの状態があります。それが、『歯肉炎』と『歯周炎』です。

健康な歯肉は、薄いピンク色をして引き締まっており、歯ブラシをしても出血は見られません。しかし、歯肉に炎症がみられるようになると歯肉の色が赤く、丸みを帯びて腫れてきます。歯ブラシをすると出血もしてきます。

このように、歯肉の炎症だけにとどまった状態のものを『歯肉炎』と言います。

どんどん症状がひどくなってくると、歯肉の色は赤紫色をし、歯ブラシをした時に血や膿が出てきます。歯と歯の間が広がり物も詰まりやすく、歯肉が下がって歯が長くなったように感じ、ここまでの状態になってしまうと、歯周ポケット(歯と歯茎の境い目の溝)が深くなり、歯槽骨(歯を支えるあごの骨)が溶けてしまっています。

このように、炎症がひどく顎の骨まで溶けてしまった状態を『歯周炎』と呼びます。

 

『歯肉炎』は歯の周りの歯肉だけが腫れている、比較的軽度な炎症の状態なので、原因となる歯垢(プラーク)や歯石を除去すれば治ります。

しかし、この歯肉炎を放置したままにしてしまうと症状が悪くなり、『歯周炎』に進んでしまうのです。

『歯周炎』は歯を支える骨にまで広がる、重度な炎症なので元の状態に戻すことが大変難しくなります。

歯周病の初期予防について

歯周病の初期症状とは

歯周病で痛みが生じるのはある程度進行してからになるので、放置して進行させてしまう方が多いです。しかし、「歯磨きをした時に出血する」「歯肉が腫れている」「歯肉が赤く腫れている」などと言った症状は歯周病の初期の症状ですので、進行させないように早めに歯科医院へ受診する必要があります。

歯周病が発生する原因は細菌ですが、口の中の環境や、生活習慣なども関係しています。

原因となる口の中の細菌を減らすことももちろん大切ですが、喫煙やストレスなどの生活習慣や環境の見直し、歯茎や骨に負担をかけてしまう歯ぎしりなどがある場合は、口腔環境の見直しも大切になります。

 

早期治療の重要性について

歯周病によって一度破壊された歯周組織は、なかなか元の健康な状態には戻せません。

そのため、初期の段階で適切な治療や対策、適切なプラークコントロールを行うことで歯周病の進行を防ぐことがとても重要です。

歯茎の痛みや歯石が気になる方は早めに最寄りの歯科医にご相談下さい。

検診・歯石取り・歯のクリーニング・フッ素塗布などもご予約いただけます。3ヶ月先のご予約もお気軽にどうぞ。

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